相手の期待値を確認しているかい?
新年度が始まりました~いつもながら、こういう挨拶が遅いブログではありますが・・・今日は、新年度ということもあり、実はもっとも私が仕事をする上で、重要であり、意識していることを皆さんにお伝えしたいと思います。
それは、「相手はどこまで期待しているか確認する」です。
意外とこれも皆さんが働いている中で、あまり意識していないような気がします。私の勝手な憶測ですが。
これまで、いつ重要なタスクをするのか、どうすれば少しでも早く終わらせることができるか、どう集中力を保つのか等、仕事をしていく上でのテクニックに近いようなことをお伝えしてきました。「どう集中力を保つのか」は以下の記事です。参考にしてみてください。
今回は、それ以上に私個人が重要だと思っている意識の部分についてのご紹介です。皆さんが仮に部下の立場であったとします。だいたい、こんなやりとりが職場では、されているのではないかと思います。
- 上司に呼ばれて、○○プロジェクトに関して、役員に説明するためのプレゼンテーション用の資料を作ってほしいと依頼される。
- 部下のあなたは「わかりました」と返事をして、早速資料作成に取りかかる。
- まずは、○○プロジェクトの概要、そして、特徴を整理して、そうそう、あれに関する分析も必要だな~、そのためには、あのデータを整理して、こんなグラフを作る必要があるな~、そして結果はおそらくこうなるから、最後の落としどころはあっちの方向性になりそうだ。等々。
- さらには、○○さんに説明する資料だったら、あの人は青色が好みだから、ブルー系の色見で統一感をだそうか。
なんて、考えたりしませんか?なんか、この部下しっかりとストーリーも作れてて、しかも説明を受ける側のことまで考えて、仕事ができそうな気がしません?
できあがった資料を依頼された上司に見せたところ、「ありがとう。すばらしい出来だね。」と言われ、すんなり通ったとします。ところがです。
この資料を作るのにどれだけの時間がかかったのでしょうか。これはとてもではないけど、一日では終わりませんよね。他にもすべきことがあった場合には、さらに時間はかかっているでしょう。おそらく。
最初にお伝えした意識を思い返してみてください。本当にこの資料はそれだけの時間をかけて作るべきものだったのでしょうか?もしかしたら、過剰品質になってはいなかったでしょうか?へたをすると自己満足の資料になってしまっていたのではないでしょうか?
そうです、相手の期待値を最初に確認していましたか?仮に、これぐらいのレベルの資料を求められていたのであれば、相手の期待値に近い仕事をしたわけですから、十分な合格点だったでしょう。
ここからはいろいろと反論が出てきそうな部分ですが、相手の期待値を上回ることがプロとしての仕事の仕方だ!というご意見の方もいらっしゃると思います。私もそう思っていますが、その期待値はあなたが設定したものではないか?ということを考えてみてほしいのです。
さきほどのプレゼンテーション資料の例で言うと、依頼した上司は、分析、ましてや色見まで期待していたのでしょうか?おそらくそこまで考えていなかったと思います。もしかしたら、単純にプロジェクトの概要を説明して、今後の予定を伝えるだけだったかもしれません。それだけではなく、プロジェクトの方向性を決めるために分析は必要だったけど、細かい整理までは必要なかったかもしれません。
依頼した上司はいったいどのレベルの資料を作ってほしかったのでしょうか?依頼された仕事のスタートはすべてそこから始まるのではないかと思っています。
では、相手の期待値を探るにはどうすればいいのでしょうか。私がよくすることは、本当に簡単なコミュケーションを取ることです。
具体的には、依頼内容の目的はもちろんのこと、それだけではなく、依頼内容が使われる場面、最終成果のイメージを共有するために以下のような言葉を使います。
- ○○にもいろいろありますが・・・
- たとえば何でしょうか?
- つまり、こういうことですか?
順番に見ていきますと、最初の問いはぼんやりしているイメージをもう少し明確にするために、次の「たとえば」は、もっと、より鮮明にするために、そして、最後の「つまり」は、相手のイメージと自分のイメージが一緒であるかどうかを確認するための言葉です。
こうすることで、相手が思い描いている最終成果、つまりは相手の期待値を探ることができると思います。
相手の期待値がわかれば、それに向けて、仕事をすればよく、より少ない時間でより相手に満足してもらえるのではないでしょうか。そして、過剰品質に使ってしまっていた時間は別の重要なタスクに割り当てるのです。
そうすれば、効果的・効率的に仕事を進めることができ、タスクがたまって、渋滞をおこし、タスクに追いかけられることもなくなると思います。
新年度を迎え、仕事が変わったり、新たなスタートを切る、このタイミングだからこそ、意識してみてください。この先の一年がずいぶんと違った一年になるかもしれません。
早速、明日から始めてみてください。
それでは、皆さんが少しでも良い一日を過ごせるように。